クレアチンは運動なしでも筋力を伸ばした―45〜65歳、12週間の試験から

3分でわかる!この記事の要点

結論
クレアチンを12週間飲んだ45〜65歳は、運動なしでも除脂肪量が約1.1kg増え、筋力も伸びました
理由
クレアチンは細胞のエネルギーを補い直す成分で、筋肉が力を出すのを支えると考えられています
アクション
毎食にたんぱく質源を。階段や速歩きを足し、サプリは製品の表示量を守って取り入れましょう
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「筋トレする人のサプリ」は、運動していない人にも役立つ?

クレアチンと聞くと、ジムで体を鍛える人のサプリメントを思い浮かべる方が多いかもしれません。

クレアチンは、もともと私たちの体の中で作られている成分です。肉や魚にも含まれています。細胞のエネルギーを補い直す働きがあり、筋肉が力を出すときの予備バッテリーのような存在です。

では、運動の習慣がない中年世代が飲むと、体はどう変わるのでしょうか。

米国テキサスA&M大学の研究によると、45〜65歳の健康な成人がクレアチンを12週間飲んだところ、運動プログラムに参加しなかった人でも、除脂肪量(脂肪を除いた体の重さ。筋肉や水分などを含みます)が約1.1kg増え、脚と胸の押す力も伸びました。結果は学術誌『Journal of the International Society of Sports Nutrition』に2026年に掲載されています。

筋肉は年齢とともに減りやすくなります。運動の習慣がまだない人にとっても、体を保つ手がかりになる可能性があります。

研究の内容:64人が12週間、クレアチンか偽のサプリを飲んだ

誰を、どう調べたか

参加したのは、45〜65歳の健康な成人64人です。

参加者はまず、運動と食事のプログラムに参加するかどうかを自分で選びました。そのうえで、クレアチン(クレアチン・モノハイドレートという一般的な種類を1日10g)を飲むか、見た目が同じ偽のサプリ(プラセボ)を飲むかが、ランダムに決められました。期間は12週間です。

運動と食事のプログラムを選んだ人は、指導者のもとで週3回、筋トレと有酸素運動に取り組みました。筋トレは、マシンやダンベル、自分の体重を使った全身の運動で、1種目につき10回を3セット。有酸素運動は、エアロバイクやウォーキング、ジョギングなどを約20分、心拍計で強さを確かめながら行いました。食事は、1日あたり約300〜500kcalを抑える内容です。

研究を率いたのは、テキサスA&M大学の運動・スポーツ栄養研究室を率いるリチャード・クライダー教授です。クレアチンを30年以上研究してきた研究者です。

わかったこと①:運動なしでも、除脂肪量が約1.1kg増えた

運動プログラムに参加しなかった人のうち、クレアチンを飲んだ人では、12週間で除脂肪量が約1.1kg(約2.4ポンド)増えました。

増えたのは重さだけではありません。脚で押す力(レッグプレス)と胸で押す力(ベンチプレス)も伸びていました。

わかったこと②:運動と食事に取り組んだ人では、さらに大きな変化

運動と食事のプログラムに取り組み、クレアチンを飲んだ人では、除脂肪量が約1.3kg(3ポンド近く)増え、体脂肪の量は減りました。同じプログラムで偽のサプリを飲んだ人では、除脂肪量はほとんど変わりませんでした。

体重を落とそうとすると、脂肪と一緒に筋肉まで減ってしまいがちです。今回の結果では、クレアチンを飲んだ人のほうが体脂肪率の下がり方も大きく、脚と胸の押す力、筋肉の持久力もより伸びました。

研究チームによると、運動と食事による減量プログラムにクレアチンを加えることで、運動と食事だけの場合より体脂肪率が大きく下がることを示した研究は、チームの知るかぎり今回が初めてです。

体だけでなく、頭の働きにも

論文では、記憶や認知機能に関する一部の指標にも良い変化が見られたと報告されています。研究チームはこの部分を「探索的な結果」と位置づけており、これからの研究が楽しみな領域です。

食事だけでとるのは、なかなか大変

クレアチンは肉や魚に含まれますが、クライダー教授によると、今回の試験と同じ10gを食事だけでとるには、肉や魚を1日におよそ2.3〜4.5kg(5〜10ポンド)食べる必要があります。

また、クライダー教授らが2025年に685件の臨床試験をまとめて調べたところ、副作用が報告された割合は、クレアチンを飲んだ人と偽のサプリを飲んだ人のあいだで目立った差がありませんでした。

今日から実践できること:Zeverisからの提案

1. 毎食に、たんぱく質源を1品
肉、魚、卵、大豆製品のどれかを、朝・昼・夜の食事に1品ずつ。クレアチンは肉や魚に含まれているので、魚や肉のおかずを意識するところから始められます。
2. 階段や速歩きなど、続けやすい動きを足す
今回の試験で変化がいちばん大きかったのは、運動と食事に取り組んだうえでクレアチンを飲んだ人たちでした。駅ではエスカレーターの代わりに階段を、歩くときはいつもより少し速く。小さな動きから始めてみましょう。
3. できる人は、週2〜3回の筋トレを
試験の運動プログラムは週3回でした。スクワットや腕立て伏せ、かかと上げなど、家でできる動きで十分です。
4. サプリメントを使うなら、製品の表示量を守る
今回の試験で使われたのは1日10gです。市販の製品では1日3〜5gを目安としているものが一般的なので、まずは製品に書かれた量を守りましょう。腎臓に持病のある方や、薬を服用中の方は、始める前に医師に相談してください。
5. 体重だけでなく、「力」の変化も見てみる
今回の試験では、体の中身と一緒に筋力も測られていました。階段が楽になった、買い物袋が軽く感じる。そんな日常の変化も、体づくりの目印になります。

まとめ

テキサスA&M大学の試験では、45〜65歳の健康な成人64人のうち、クレアチンを1日10g、12週間飲んだ人は、運動プログラムに参加しなくても除脂肪量が約1.1kg増え、脚と胸の押す力が伸びました。運動と食事に取り組んだ人では約1.3kg増え、体脂肪率の下がり方も偽のサプリの人より大きくなりました。

年齢とともに減りやすい筋肉を、どう保っていくか。毎日のたんぱく質と、少しの運動。そこにクレアチンという選択肢が加わる可能性が見えてきました。

※本記事は情報提供を目的としており、医師の助言や治療に代わるものではありません。

出典

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