旬のまいたけに含まれる栄養素とは? ビタミンD・食物繊維・ナイアシンに注目

3分でわかる!この記事の要点

結論

まいたけは100gで約22kcal。ビタミンDや食物繊維、ナイアシンなどを含み、骨や筋肉、腸の健康維持などに関わる栄養素を摂れるきのこです。

アクション

汁物や炊き込みごはん、ソテーなど、いつもの料理にまいたけを取り入れてみましょう。旬ならではの香りやうまみも楽しめます。

香りの季節に――まずは数字から

香りの立つまいたけが店先に並ぶ季節になりました。うまみが強くて使いやすいだけでなく、栄養面でも特徴のあるきのこです。

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年」によると、まいたけ(生)は可食部100gあたり約22kcal。低カロリーながら、ビタミンD 4.9μg、食物繊維3.5g(水溶性0.3g・不溶性3.2g)、カリウム230mg、ナイアシン当量5.4mgNEを含みます。

なかでもビタミンDは、日光を浴びることで体内でもつくられる一方、食品から摂取できるものが限られている栄養素です。魚類ときのこ類が主な供給源で、まいたけはきのこの中でもビタミンDを比較的多く含む部類に入ります。

まいたけの栄養素について、確立していること

まいたけに含まれる栄養素の働きは、すでにわかっていることがあります。100gあたりでどれくらい摂れるかとあわせて見ていきます。

 

ビタミンD:4.9μg(成人の目安量9.0μgの半分ほど)

厚生労働省eJIMによると、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨を丈夫にするほか、筋肉を動かすことや、免疫が細菌・ウイルスに対応することにも必要です。不足すると骨軟化症などにつながります。

十分なビタミンDとカルシウムをとることが骨の健康維持と骨粗しょう症の予防に役立つ、という点は証拠が確立しています。

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、成人の目安量は1日9.0μg。まいたけ100gの4.9μgは、その半分ほどにあたります。ビタミンDを多く含む食品は魚ときのこにかなり偏っているので、きのこを食卓に置く価値はここにあります。

※一方で、サプリメントでがん・心疾患・うつ病・糖尿病を予防できるかについては、証拠は不十分とされています。今のところ確かなのは「骨と筋肉、そして免疫の土台になる」という部分です。

 

食物繊維:3.5g(成人の1日の目標量のおよそ2割)

厚生労働省e-ヘルスネットによると、食物繊維は便の量を増やし、腸内細菌の栄養源になります。胆汁酸の排泄を促して血中コレステロールを下げる方向に働くこと、食後の血糖値の急な上昇を抑えることも知られており、摂取量が多い人ほど心筋梗塞のリスクが低いという報告もあります。

食事摂取基準(2025年版)の目標量は、成人男性で1日20〜22g以上、女性で17〜18g以上。まいたけ100gの3.5gは、そのおよそ2割です。22kcalという低さを考えると、効率のよい補給源といえます。内訳は不溶性が中心(3.2g)で、便のかさを増やすタイプです。

 

ナイアシン:ナイアシン当量5.4mgNE(成人の推奨量10〜16mgNEの3〜5割)

ナイアシンは、糖質・脂質・たんぱく質からエネルギーを取り出す反応に欠かせない補酵素です。不足するとペラグラという皮膚・消化器・神経の症状が出ます。地味ですが、代謝の土台にあたる栄養素です。

なお、カリウム230mgは1日の目安量(成人2,000〜2,500mg)の1割前後で、飛び抜けて多いわけではありません。

補足:まいたけと認知機能を調べた18週間の試験

栄養の話とは別に、2026年4月には研究の話題もありました。

健康な60歳以上の日本人47名を3つのグループに分け、まいたけの菌株「Y10M」を50g含むパン、菌株「C5304」を50g含むパン、まいたけを含まないパンを、それぞれ18週間食べてもらった試験です(査読済みの学術誌に掲載。どのパンを食べているかは、本人にも調べる側にもわからないようにしています)。

結果、Y10Mのパンを食べた人たちは、まいたけなしのパンの人たちより認知機能テストの点数が伸びていました。一方、C5304のパンでは差がありませんでした。

 

【注意したい点】

・47名を3つに分けた小さな試験で、菌株によって結果が分かれていること

・対象は健康な高齢者で、認知症の治療や予防を確かめたものではないこと

・免疫細胞(NK細胞)の働きも活発になっていましたが、テストの点数との関係は「両方そろって高かった」という以上のことは示せていないこと

・論文の著者にはまいたけを生産する企業の研究者が含まれること

・研究チーム自身も、大規模で長期の確認が必要だとしていること

今日から実践できる、まいたけの取り入れ方

ポイントは2つ。ビタミンDは脂溶性ビタミンで、脂質を含む食事と一緒に摂ることで吸収されやすくなることが知られています。また、水に溶け出しやすい成分もあるため、煮汁ごと食べられる料理なら、まいたけの成分を無駄なく摂りやすくなります。

①

まいたけと油揚げのみそ汁(煮汁ごと)

・まいたけ50gを手で食べやすくほぐす

・だし400mlを温め、短冊に切った油揚げ1/2枚とまいたけを入れて2〜3分煮る

・火を止めてみそ大さじ1を溶き入れる

まいたけは煮すぎると香りが飛ぶので、煮る時間は短めに。油揚げを加えることで、たんぱく質や脂質も一緒に摂れます。

②

まいたけの炊き込みごはん

・米2合を洗って炊飯器に入れ、しょうゆ大さじ1.5・酒大さじ1・みりん大さじ1を加える

・2合の目盛りまでだしを注ぎ、軽く混ぜる

・ほぐしたまいたけ100gを上にのせ、混ぜずに普通に炊く

・炊き上がったらさっくり混ぜる

まいたけの香りとうまみがごはん全体に移ります。油揚げやにんじんを足しても。

③

まいたけのバター醤油ソテー(約3分・副菜に)

・フライパンにバター10gを熱し、ほぐしたまいたけ100gを広げて入れる

・触りすぎず、焼き色がつくまで2分ほど焼く

・上下を返して1分焼き、しょうゆ小さじ1と黒こしょうで味を整える

水分が出るので、動かしすぎないのがコツ。バターの香りとまいたけのうまみがよく合います。

④

まいたけたっぷりの豚汁

いつもの豚汁に、ほぐしたまいたけ100gを加えるだけ。豚肉の脂と根菜の食物繊維が加わり、汁ごと食べられる一皿になります。

保存のコツ

 

洗わない:まいたけは基本的に洗わずに使います。汚れが気になるときは軽く拭く程度に

まとめ

 

まいたけは可食部100gあたり約22kcalと低カロリーながら、ビタミンD 4.9μg、食物繊維3.5g、ナイアシン当量5.4mgNE、カリウム230mgを含みます。

 

ビタミンDは成人の目安量の半分ほど、食物繊維は1日の目標量のおよそ2割、ナイアシンは推奨量の3〜5割にあたります。

 

近年には、まいたけと認知機能の関係を調べた18週間の試験も報告されています。ただし、対象者は47名と少なく、菌株によって結果も異なっているため、今後の研究が待たれるところです。

 

まずは、まいたけならではの香りとうまみを楽しみながら、汁物や炊き込みごはん、ソテーなど、いつもの料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

出典・参考文献

文部科学省「食品成分データベース」きのこ類/まいたけ/生(日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉増補2023年)一般成分・無機質・ビタミン類

文部科学省「食品成分データベース」きのこ類/まいたけ/生 食物繊維

厚生労働省eJIM「ビタミンD」

厚生労働省e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(令和6年10月)

Journal of Nutritional Science and Vitaminology「Maitake Mushroom (Grifola frondosa) Enhances Cognitive Function in Healthy Older Japanese: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Trial」(Jogi EM ほか、2026年、72巻2号163-175頁、DOI: 10.3177/jnsv.72.163)

※内容は2026年9月時点の公開情報に基づきます

※効果には個人差があります
※本記事は情報提供を目的としており、医師の助言や治療に代わるものではありません。

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