資産のある人ほど「専門家」に相談する ― Gallup最新調査で見る富裕層のお金との向き合い方 X Instagram Threads Facebook

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3分でわかる!この記事の要点

結論

経済的に満たされている人ほど、家族や友人よりも専門のアドバイザーに相談する傾向が強い

 

理由

身近な人間関係だけに頼らず、専門知識を組み合わせて判断を下しているため。

 

アクション

家計に余裕がなくても使える無料相談窓口を、まず一つ調べてみよう。

「お金の相談相手」は資産で変わる

Gallup社とEdward Jones社が2026年8月5日に発表した調査によると、アメリカとカナダの成人を対象にした「お金の相談相手」の調査で、経済的に余裕のある人ほど専門のファイナンシャルアドバイザーを頼る傾向が明らかになりました。

この調査は、両社が共同で実施している「Financial Fulfillment(経済的充足度)」研究の一環で、家計にどれだけ満足し、自分の価値観に沿ったお金の使い方ができているかを測定しています。

何がわかったのか

調査ではまず、世帯収入の水準ごとに「経済的に満たされている」と感じる人の割合を比較しています。米国では、最も所得の高い層で37%が経済的に満たされていると回答した一方、最も所得の低い層ではわずか3%にとどまりました(カナダも36%対3%とほぼ同様の傾向)。

次に、この「経済的に満たされている」人たちが実際に誰へお金の相談をしているかを見ると、米国では60%が専門のファイナンシャルアドバイザーを利用していました。これに対し、経済的に苦しい状態にある人では、専門アドバイザーを利用した割合はわずか14%です。

逆に経済的に苦しい層は、家族(43%)や友人(28%)への相談に偏る傾向があり、経済的に満たされている層(家族19%、友人13%)とは対照的でした。※カナダではさらに顕著で経済的に満たされている人の74%が利用しています。

 

データの読み方について

なお、この「専門アドバイザーを60%対14%が利用する」という数値は、先ほどの「所得別の充足度(37%対3%)」とは別の切り口の集計です。経済的充足度は所得だけで決まるものではなく、年齢や資産の増減、価値観との一致度なども関係するとGallupは補足しています。

つまり「高所得=必ず専門家に相談している」と単純に結びつけるのではなく、「経済的に満たされている人ほど、身近な人間関係に加えて専門的な情報源も併用する傾向がある」と理解するのが正確です。

この調査は米国の成人5,075人(確率抽出によるGallupパネル)と、カナダの成人2,117人(オンラインパネル)を対象に、2026年3〜4月に実施されたウェブ調査に基づいています。

世代によっても「頼れる相談先」は違う

同じ調査では、世代による違いも報告されています。過去1年でお金の相談をした人の割合は、米国ではZ世代(21〜34歳)が81%と最も高く、ベビーブーマー世代(62〜80歳)は70%とやや低めでした(カナダはZ世代83%、ベビーブーマー世代58%とさらに差が開きます)。

ただし、誰に相談するかは世代によって大きく異なります。専門のファイナンシャルアドバイザーを利用した割合は、米国のZ世代の相談経験者ではわずか14%にとどまるのに対し、ベビーブーマー世代では55%まで上昇します(カナダのベビーブーマー世代では65%)。

逆にAIツール(ChatGPTやClaudeなど)を利用した割合は、米国のZ世代で26%、ミレニアル世代で25%とおよそ4人に1人に達する一方、ベビーブーマー世代ではわずか7%にとどまりました。

若い世代ほどAIや家族への相談に頼り、年齢を重ねるほど専門家への相談が増えていく傾向がうかがえます。

AIに相談する人は増えているが、信頼度はまだ低い

同じ調査では、AIをお金の相談先として使うことへの注意点も示されています。相談経験者のうちAIツールを利用した割合は米国で19%、カナダで21%と、およそ5人に1人にのぼりました。しかし、その専門性をどれだけ信頼しているかというと話は別です。

調査では、AIの専門性について「多少なりとも信頼している」と回答した人は米国・カナダともに3割以下にとどまり、「大いに信頼している」と回答した人はわずか3%(米国)、4%(カナダ)でした。専門のファイナンシャルアドバイザーに対する信頼度(「多少なりとも信頼している」と回答した人が米国79%、カナダ76%)と比べると、大きな開きがあります。

AIをよく使う若い世代でも傾向は同じです。米国のミレニアル世代でAIに「多少なりとも信頼している」と回答したのは36%、Z世代は32%にとどまり、いずれも半数を超えませんでした。

Gallupは、AIは相談先として使われる機会こそ増えているものの、専門性への信頼はまだ確立されていないと指摘しています。

ChatGPTやClaudeのようなAIに気軽に家計相談をする人が増えている今だからこそ、その回答を鵜呑みにせず、重要な判断は専門家の目も交えて確認する姿勢が大切だと言えそうです。

今日から実践できる具体的な対策

Gallupの調査結果を踏まえると、家計に余裕がある方は、あれこれ情報を集める前に、最初から専門家に相談してお金の流れ全体を見てもらうのが近道です。今回の調査でも、経済的に満たされている人ほど専門アドバイザーを早い段階から活用していました。

 

専門家を選ぶ際の注意点

ただし、「無料相談」をうたうサービスの中には、保険会社や証券会社が集客のために運営しているものもあり、話を聞いているうちに自社の商品を勧められるケースも少なくありません。

相談する前に、その窓口がどんな形で運営されているのか(相談料が発生するのか、商品販売の手数料で成り立っているのか)を確認しておくと、より自分に合ったアドバイスを受けやすくなります。

一方、本来は家計に余裕がない人ほど、専門的な視点によるサポートが必要だと考えられます。以下は、この調査結果を受けて考えられる提案であり、調査自体で効果が検証された対策ではありません。ただし、無料で使える相談窓口は日本にも存在します

自治体の消費生活センターや家計相談窓口

検索例:「〇〇市 家計相談」

日本FP協会の無料相談会

検索例:「日本FP協会 無料相談会」

生活困窮者自立支援制度

検索例:「〇〇市 生活困窮者自立支援」

「相談は余裕がある人のもの」と思い込まず、専門家への相談を検討する、あるいはこうした窓口の存在を知ることから始めてみるとよいでしょう。

まとめ

 

Gallupの最新調査は、経済的に満たされている人ほど、家族や友人だけでなく専門のアドバイザーも情報源として使い分けていることを示しました。

 

一方で、経済的に苦しい層ほど専門家への相談率が低いという現実もあります。

 

資産の有無にかかわらず、まずは身近な無料相談窓口を調べてみることが、お金との向き合い方を見直す第一歩になりそうです。

 

出典

Gallup「Where Americans and Canadians Turn for Financial Guidance」(Gallup×Edward Jones調査、2026年8月5日発表)

Gallup「Fewer Than One in Five Financially Fulfilled in U.S., Canada」(所得別データの出典、2026年6月1日発表)

※本記事は情報提供を目的としており、ファイナンシャルアドバイザーなど専門家への相談や、個別の資産運用・家計改善の判断に代わるものではありません。

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