3分でわかる!この記事の要点
結論
帰省のしんどさは甘えではなく、多くの人が抱える自然な感覚です。
理由
親・親戚への気遣いや干渉、プライベート空間の少なさが重なるため。
アクション
「一旦席を外す」「宿泊は1泊まで」など、自分なりの線引きを事前に決めておきましょう。
「実家に帰るのが気が重い」と感じるのは自然なこと
お盆が近づくと、楽しみな気持ちと同時に、なんとなく気が重くなる——そんな経験がある人は少なくありません。
ソニー損害保険が2026年6月19日~22日に実施した「2026年 お盆の帰省に関する調査」(車で帰省予定がある20代~50代の男女1,000名対象、ネットエイジア株式会社によるインターネット調査)によると、
- 自分の実家への帰省でストレスを感じる人は24.9%で、およそ4人に1人にのぼりました
- 配偶者の実家への帰省では42.2%とさらに高く
- 女性に限ると51.1%と半数を超えています
「帰省が気重い」と感じるのは、決して特別なことではありません。
帰省がしんどくなる背景にあるもの
親・親戚への気遣いと干渉が、ストレスの中心
同じ調査でストレスの理由を尋ねたところ、自分の実家への帰省では「親・親戚への気遣い」(33.6%)がもっとも多く、「親・親戚からの干渉」(27.0%)、「親・親戚との生活リズムの違い」(24.1%)が続きました。
配偶者の実家への帰省でも「親・親戚への気遣い」(48.6%)が最多で、「プライベート空間がない」(34.6%)、「親・親戚からの干渉」(24.1%)、「帰省先での家事手伝い」「手土産を準備する手間」(いずれも22.0%)が上位に挙がっています。
世代間の価値観の違いが再燃しやすい
全米コミュニケーション学会(NCA)が紹介しているコミュニケーション研究によると、ふだん離れて暮らす家族が一つ屋根の下に集まると、世代間の価値観の違いや、昔からの会話パターンが再燃しやすくなるといいます。
特に、年長者から若い世代への何気ない指摘や小言は、受け取る側にとって「批判されている」と感じられやすく、摩擦のもとになりやすいと指摘されています。
一つ屋根の下で、プライバシーの余白が失われる
同じ研究では、ふだん一緒に暮らしていない人同士が一つの家に集まることで、一人になれる時間や空間が急に減ることも、緊張を生みやすい要因として挙げられています。
先ほどの調査で「プライベート空間がない」が配偶者の実家での不満の2位に入っていたことも、この指摘と重なります。
「子どもの頃の役割」に戻ってしまう
また、実家に帰ると自然と「子どもの頃の役割」に戻ってしまい、本来の自分らしさを出しにくくなることも、息苦しさの一因と考えられます。
今日から実践できる、距離感の保ち方
以下の方法は、研究や専門機関の知見を参考にしつつ、記事としての提案です。自分に合う方法を選んで試してみてください。
完璧を目指さない、シンプルにする
アメリカ精神医学会(APA)のブログ記事「Seven Ways to Cope with Holiday Stress」では、気が乗らない集まりや、自分を傷つける相手との時間は「断ってもいい」とされています。手土産を用意する手間や家事の手伝いも、無理のない範囲に留めてよいものです。
気まずくなったら一旦席を外す
会話が険悪な空気になってきたら、その場に留まり続ける必要はありません。少し席を外す、外に出て歩くなど、物理的な距離を取ることが提案されています。
日光を浴びて歩く
外に出て日光を浴びることが気分を落ち着かせる助けになるとされています。短い散歩でも試してみる価値があります。
対立が起きたら、前向きな話し合いを意識する
NCAが紹介する研究では、前向きな姿勢で問題解決にあたり、相手の面子を保つ対応をすることが、良い結果につながりやすいとされています。逆に、対立を避け続けたり、相手を責めたり、力でねじ伏せようとしたりする対応は、事態を悪化させやすいと指摘されています。
子どもの頃に身についた対立のパターンは大人になっても無意識に繰り返しやすいとも指摘されおり、「いつもの言い合い」になりそうだと感じたら、あえて違う対応を試すことが悪循環を断つきっかけになります。
事前に自分なりの線引きを決めておく
「宿泊は1泊まで」「話すのは決まったことだけ」など、あらかじめ自分の中でルールを決めておくと、その場での判断に迷いにくくなります。これは記事内で提案する実践的な工夫であり、研究で直接検証された対策ではありません。
「私は〜と感じる」という伝え方を試す
相手を主語にした「あなたは〜」という言い方は、防御的な反応を招きやすい傾向があります。自分の気持ちを主語にした伝え方に変えることで、衝突を避けやすくなる場合があります。これも一般的なコミュニケーションの工夫として提案するものです。
配偶者の実家へは、事前にパートナーと相談を
今回の調査では、配偶者の実家への帰省のほうが自分の実家よりストレスを感じる人が多く、特に女性でその傾向が強く出ています。訪問時間や役割分担、手土産の準備などについて、事前にパートナーと話し合っておくことも、負担を減らす一つの方法です。
運転の疲れにも気を配る
同じ調査では、帰省時のストレス要因として「運転による疲労」を挙げる女性が24.0%、男性が15.0%いました。長距離運転がある場合は、運転を交代する、休憩をこまめに取るなど、体力面での負担にも目を向けてみてください。
大切な人を想う時間も
お盆は、亡くなった大切な人を偲ぶ時期でもあります。APAのブログでは、喪失感を無理に避けようとせず、家族や友人と思い出を語り合う時間を持つことがすすめられています。しんどさの中にも、そうした時間を大切にしてみてください。
まとめ
帰省後の疲れやモヤモヤは、多くの人が経験する自然な反応です。無理をせず、自分なりの距離感を保つ工夫を取り入れてみてください。
もし帰省後の疲れが2週間以上続くようであれば、それは心と体からのサインかもしれません。休息を優先し、必要に応じて専門家に相談することも検討しましょう。
出典・参考文献
ソニー損害保険株式会社「2026年 お盆の帰省に関する調査」(2026年6月19日~22日実施、有効回答1,000サンプル、実施機関:ネットエイジア株式会社)
American Psychiatric Association, “Seven Ways to Cope with Holiday Stress”
National Communication Association, “Avoiding Family Stress and Conflict during the Holidays”
※内容は2026年8月時点の公開情報に基づきます
※本記事は情報提供を目的としており、医師の助言や治療に代わるものではありません。
※心や体の不調がある方は、専門家に相談してください。
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