3分でわかる!この記事の要点
結論
睡眠の質と食事の関連を調べた複数の研究から、タンパク質の「摂取量」よりも「何から摂るか」が重要である可能性が見えてきました。
理由
タンパク質摂取量そのものより、植物性タンパク質か加工肉かといった摂取源の違いや、脂質・食物繊維とのバランスが睡眠と関連していると報告されているためです。
アクション
豆腐や大豆製品などの植物性タンパク質や食物繊維を意識的に取り入れてみましょう。
「タンパク質を摂れば眠れる」と言われてきたが、最近の研究では「質」が重要と判明
2020年に発表されたシステマティックレビュー&メタ回帰分析では、睡眠の質が良い人は食事全体に占めるタンパク質のエネルギー比率が高く、炭水化物や脂質の比率が高い人ほど睡眠の質が低い傾向にあると報告されていました。
ただし注意点があります
この研究では、摂取量が増えるほど効果が比例して強まるという関係までは確認されておらず、「睡眠の質が悪いために食生活が乱れる」という逆方向の因果関係の可能性も否定できないとされていました。
この点をさらに掘り下げたのが、2024年に発表された大規模コホート研究です。看護師や医療従事者を長期間追跡した3つの調査を分析した結果、意外なことに「タンパク質の総摂取量」自体は、睡眠の質と明確な関連が見られませんでした。
重要だったのは「タンパク質の種類」
植物性タンパク質を多く摂る人は睡眠の質が良い傾向にあった一方、加工された赤身肉や鶏肉を多く摂る人は睡眠の質が悪化する傾向が見られ、乳製品や魚由来のタンパク質については中立、あるいはやや好ましい関連が示されています。
つまり、「タンパク質さえ摂ればよく眠れる」と単純に語られてきた話には、実は続きがあったようです。何から摂るかが鍵を握っているのです。
脂質・食物繊維も見逃せない
2025年に発表された研究では、スマートフォンアプリで記録した食事内容と、装着型デバイスで客観的に測定した睡眠データを組み合わせた分析が行われました。
研究が示した睡眠との関連
タンパク質や食物繊維の摂取量が多い人ほど総睡眠時間が長く
逆に脂質の摂取量やナトリウム・カリウムの比率が高い人ほど総睡眠時間が短くなる傾向が示されています。
これらの研究を総合すると、快眠との関連が示唆されているのは「タンパク質の量」単体ではなく、植物性タンパク質や食物繊維を積極的に摂り、脂質や加工肉、塩分の摂りすぎを控えるという、食事全体のバランスだと言えそうです。
今日から実践できる具体的な対策
研究結果を基に、今日から取り入れられる3つの実践ポイントをご紹介します。
動物性より植物性タンパク質を意識する
肉を減らす必要はありませんが、豆腐や納豆、豆類など植物性タンパク質を食事に取り入れる頻度を増やしてみましょう。
夕食: 週に1〜2回、麻婆豆腐や大豆ミートを使った料理に置き換える
副菜: 冷奴に鰹節と刻みねぎを添えるだけの手軽な一品
食物繊維を積極的に摂る
野菜、海藻、きのこ、全粒穀物など食物繊維が豊富な食品を意識的に組み合わせることが、睡眠時間の確保につながる可能性があります。
白米を雑穀米や玄米に替える
味噌汁の具をわかめ・きのこ・根菜(ごぼう・大根)中心にする
副菜にひじきの煮物やきんぴらごぼうを一品加える
加工肉・脂質・塩分の摂りすぎに注意する
ハムやソーセージなどの加工肉、揚げ物などの脂質、塩分の多い食事が続くと、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるため、頻度を見直しましょう。
ベーコンやウインナーの代わりに鶏むね肉や魚(鮭・鯖の塩焼きなど)を使う
揚げ物の代わりに蒸し料理や焼き魚を選ぶ
汁物は減塩だしを使う
まとめ
タンパク質と睡眠の質の関係は、研究が進むにつれて「量より質」というより精緻な姿が見えてきました。
植物性タンパク質や食物繊維を意識し、加工肉や脂質・塩分を控えるという食事全体の見直しが、快眠への現実的なアプローチと言えそうです。
明日の朝食から、豆腐や納豆を一品加えてみることから始めてみませんか?
出典・参考文献
Association of Sleep Quality and Macronutrient Distribution: A Systematic Review and Meta-Regression (2020)
Relationship Among Macronutrients, Dietary Components, and Objective Sleep Variables Measured by Smartphone Apps (2025)
Protein intake and its association with sleep quality: results from 3 prospective cohort studies (2024)
※内容は2026年7月時点の公開情報に基づきます
※効果には個人差があります
※本記事は情報提供を目的としており、医師の助言や治療に代わるものではありません。
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