友人とのつながりが心と体の健康を支える? 研究が示す「友人効果」とは
スマートフォンが支配する現代に、「友人とのつながり」が持つ心身への影響を最新研究から読み解く。

3分でわかる!この記事の要点
結論
友人との良好なつながりは、心身の健康の維持と関連しています。
理由
社会的つながりの豊かさは、炎症マーカーやストレス反応、心血管・脳の健康と関係することが報告されているためです。
アクション
スマートフォンから顔を上げ、心理学者が推奨する簡単なフレーズを使って、周囲の人や昔の友人に声をかけてみましょう。
現代の公共空間と「社会的なつながり」の価値
電車の中やカフェなど、周囲を見渡せば多くの人がスマートフォンに夢中になっています。現代の公共空間は少し活気のない場所になりつつあり、人との繋がりを築くことが、かつてないほど難しくなっているように感じる方も多いのではないでしょうか。
アメリカの心理学専門誌「Psychology Today」の2026年3月号に掲載された記事「The Friend Effect」では、友情や社会的なつながりを持つことが、私たちの生理学的な機能や健康に深く関わっている可能性が紹介されています。
つながりの豊かさが、心身の健康と関連している理由
友人との穏やかな交流は、体の中で起きているさまざまな反応と関連があることがわかってきています。
炎症マーカー「IL-6」との関連
研究群のなかで注目されているのが、体内の「IL-6(インターロイキン-6)」と呼ばれる炎症マーカーとの関連です。IL-6はストレスなどで高まる指標ですが、良好な社会的ネットワークを築いている人は、このIL-6のレベルが低く保たれる傾向があることが確認されています。
IL-6は免疫・炎症と関わる重要な指標のひとつ。長期的に高い状態が続くと、さまざまな健康リスクと関連することが知られています。
心臓・血管の健康との関連
社会的なつながりは心臓や血管の健康とも関連が示唆されています。孤独や社会的孤立は、将来的な心血管疾患や脳卒中のリスク上昇と関連することが報告されており、孤立を防ぐことは長期的な健康維持のための大切な要素と言えます。
神経科学の視点:脳と社会的結びつき
神経科学の分野でも、他者に共感する「社会的認知機能」に関与する脳の領域(灰白質など)は、社会的な結びつきの豊かさと関連がある可能性が示唆されています。
※ここで紹介している研究は相関関係を示したものであり、友人関係が直接的に健康を生み出すと断定するものではありません。
今日から実践できる、繋がりを築くためのヒント
つながりを作るのは難しいことだと思い込んでいませんか?実は研究によると、人々は(全くの他人であっても)私たちが思っている以上に会話にオープンで、想像以上に会話を楽しんでいることが分かっています。
心理学者のマリサ・フランコ氏のアドバイスを参考に、簡単なことから始めてみましょう。
Step 1:親しみやすい雰囲気を作る
まずは笑顔で、目を合わせましょう。そして周囲の状況について、何か些細なことを簡潔にコメントしてみてください。難しいことを言う必要はありません。
Step 2:会話のきっかけになる効果的なフレーズ
フランコ氏によると、以下のフレーズが関係構築に効果的だと言います。
「その〇〇、とても素敵ですね!どこで買ったのですか?」
心からの褒め言葉は、相手をポジティブな気持ちにさせます。
「〇〇についてどう思いますか?」または「何かおすすめはありますか?」
人は自分の意見を求められることを好みます。おすすめを尋ねることは、相手の意見を尊重しているというメッセージになります。
「お会いできて嬉しかったです。ぜひ今後も連絡を取り合いたいのですが、どのような方法が良いですか?」
一度の会話で友情が芽生えるわけではありませんが、良いスタートになります。
「もっと頻繁に一緒に過ごす計画を立てましょう」
すでにある程度の土台ができている相手には、より積極的に関係を深める提案をしてみましょう。
「〇〇を見てあなたのことを思い出しました。お元気ですか?」
新しいつながりを作るだけでなく、昔の友人との関係を活性化することも素晴らしいアプローチです。彼らもあなたからの連絡を喜んでくれるでしょう。
「一緒に〇〇をしてくれる友達を探しているのですが、興味ありますか?」
誰かを誘って一緒に活動することで、断られるリスクを最小限に抑えられます。何かを一緒にする高揚感は、親密さをさらに深めてくれます。
大切なポイント
つながりを作ることに臆病にならないで。人は思っている以上にあなたの声がけを歓迎しています。小さな一歩が、長く続く大切な関係の始まりになるかもしれません。
まとめ
友人とのつながりは、私たちの心と体の健康を長期的に支えてくれる大切な要素です。
まずはスマートフォンから少し顔を上げ、身近な人との心地よいコミュニケーションの機会を増やしてみてはいかがでしょうか。
今日紹介した6つのフレーズのうち、一つだけでも試してみてください。小さな行動の積み重ねが、豊かな人間関係を育てていきます。
食事や睡眠と同じように、「人とのつながり」を健康習慣の一つとして捉え直してみませんか。
出典
Psychology Today
“The Friend Effect: 23 Surprising Ways Other People Shape You” (2026年3月)
https://www.psychologytoday.com/us/articles/202603/the-friend-effect-23-surprising-ways-other-people-shape-you
※内容は2026年3月時点の公開情報に基づきます
※効果には個人差があります
※本記事は情報提供を目的としており、医師の助言や治療に代わるものではありません。
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